【健康サポート薬局】健康フェアでの健康麻雀の可能性

薬局業務改善・効率化

健康サポート薬局を掲げる要件の一つに「健康サポートの取り組みの実施」があります。また、かかりつけ薬剤師指導料を算定するにも「地域活動」への参加が求められています。

そのため「健康フェア」的なイベントが、地域薬剤師会や大手チェーン店はもちろん、個人薬局でも近年盛んに行われています。

しかしながら、やっている企画がどこも同じようなものしかないのが気がかりです。例えば、以下のようなフェアやイベントが殆どではないでしょうか?(ある意味しょうがないですが)

・薬剤師による「薬の相談会」や「禁煙相談」
・栄養士との連携による「栄養指導」相談会
・測定機器を用いた健康フェアの実施
・簡単な脳年齢測定や、脳トレに関するイベント

「健康サポート薬局」の届出をしていない薬局が大部分の中、実施しているだけでも素晴らしいことなのですが、継続的に行うにはネタ切れ感が否めません。また、参加者にどこまで喜んでもらえているのか微妙なところもあります。企業によっては、健康サポートというよりも、要件クリアの為にやっているだけ感が見え隠れしているところもあります。

そこで、より地域住民の健康サポートを実現させ、より喜ばれる企画の一つとして是非お薦めしたいのが、健康麻雀教室の継続開催です。
これを聞いて「そんなの健康サポートと関係ある訳ないでしょ?」と思った方が多いでしょう。しかし、最近は高齢者向けレジャーとして、とても注目されています。
そこで、今回は、シニア層をターゲットにした健康麻雀の魅力と、健康サポートとして行うメリットについて紹介します。

健康麻雀とは

健康麻雀とは「飲まない、賭けない、吸わない」麻雀です。
従来のダークなイメージのある「賭け麻雀」とは区別する為に用いられている呼び方です。
広義では、雀荘でノーレートで行われているものも含まれますが、公民館で行われるサークルやスクール的に行われている方が、やはりシニアには参加しやすいようです。

麻雀と健康サポートの関係性

次に、健康サポートと麻雀の関係性について

麻雀は脳の体操、頭の活性化につながり、認知症予防につながるのではと言われています。
近年では介護費用負担軽減効果も言われており、メディアはもちろん行政からも注目が集まっており、これからますます競技人口が増えることが予想されます。

認知症予防にも

注目される第一の理由として、麻雀というゲームは極めて頭脳的なスポーツであり、いわゆる認知機能の維持に効果的ではと言われている点です。(但し、明確なエビデンスデータはありませんが)

そして、麻雀は、頭だけではなく指先を使い続けながらプレーしますので、これも脳への刺激になります。
また、他のボードゲームと異なり、基本的に4人で行うゲームの為、お互いコミュニケーションを保ちながらプレーするのも良いところです。(この点は、特に女性に人気が高い理由でしょう)
配偶者の死別や、子供が近くに住んでいない等、慢性的にコミュニケーション機会が少なくなってしまったシニアも多くなっていますので、麻雀はおおいに刺激になるでしょう。

このように、麻雀は、頭をつかい、指先もつかい、さらにグループで会話も適度に楽しみながらできるレジャーです。

実力差があっても一緒に楽しめる

将棋や囲碁の愛好者も多くいますが、シニア向けレジャーとして不向きな点として、実力差があるとお互いにつまらなくなってしまう点があります。
また、常に二人だけでのプレーになってしまうので、麻雀ほどコミュニケーションが求められない点も、シニア向けレジャーとしては不向きかもしれません。

その点、麻雀は、基本的なルールがわかっていれば、多少実力差があってもお互い楽しむことができます。

良い意味で、運の要素やプレーヤー同士の駆け引きによる予想外の巡りあわせも生まれますので、初心者でも上級者に勝つことも十分可能です。

一方で、長期的にゲームを続けていくと、やはり実力差が成績として現れるゲームです。ですので、技術や経験を磨くことで少しづつレベルアップする達成感も十分味わうことができるのも魅力です。

また、ゴルフコンペのようなミニ大会で、実力を問わずみんなで楽しむこともできます。

お金がかからない

基本的にゴルフや登山といったレジャーのように、個人で高い道具を準備する必要はありません。また、お金を賭けることもありません。昨今は年金問題で将来の老後資金の心配もありますが、麻雀の場合はとても安価で続けられるレジャーと言ってよいでしょう。

実際、薬局の中でもできるのか?

ある程度スペースが広い待合室があれば、2卓程度(8人まで)で十分始められます。
特に病院前の大型門前薬局では、移動式カーテン等で仕切れば十分なスペースを準備できるところは多いはずです。
実施時間についても、地域支援体制加算のため、殆ど処方箋の来ない平日午後や土曜日に開局しているところも多くあります。この時間帯をうまく利用するこも検討できます。

そして、「健康サポートへの取り組み」という意味では、初心者向け教室を行うのが最適です。

ある麻雀普及団体のデータでは、公民館等で無料で行う初心者向け教室では、70歳台が中心で、女性参加者が9割程度と言われていますので、丁度薬局に訪れる年齢層にも合致しています。

「薬局」主体の運営であれば、行政主催と同様に高齢者に安心感を与えられますので、多くの参加者を集められる可能性は十分あります。(なお、首都圏での行政主体の健康麻雀教室は大人気で、すぐに定員に達してしまうそうです)

実施するには専門家にも頼んだ方が良い

従来型の健康フェアについては、すでにノウハウも蓄積されてきているので、実施自体はそれ程難しくはありません。(必要機器もレンタルすることも簡単です)

一方で、健康麻雀教室の場合は、当然薬局でノウハウを持っている所は殆ど無いでしょう。
麻雀に詳しいスタッフがいれば良いですが、特に最近の若者は麻雀を実際にやったことがない人が大部分です。
また、初心者向け教室を行うのであれば、最低でも2時間×4回以上は継続することが求められます。(一般的には8回は必要とされている)

その為、最初はまず専門家にも頼んで実施してもらうのが良いでしょう。麻雀のルールや点数計算を教えられるレベルであることはもちろん、高齢者を対象とした指導にはノウハウも必要なので、その経験も重要です。

やったことがある方はわかると思いますが、麻雀自体はとても良くできたゲームで、しっかりとしたカリキュラムで学べば、大変満足度の高い企画になることは間違いありません。

当方でも、ノウハウや使用機材は備えておりますので、ご興味のある方は是非ご相談下さい。

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