リスティング広告(検索型広告)は個人・中小企業でも活用できます。

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ひと昔前までは夢のような話だったが、令和の時代は個人レベルでも、Google広告やYahoo広告を利用して、少ない費用でインターネット広告を手軽に打てる時代になっています。

特に、検索エンジンの検索結果に連動して表示されるリスティング広告(検索型広告)は、個人でも手軽に始められ、既に関心層をターゲットにしていることから広告クリック率も高く、個人でも非常に扱いやすいインターネット広告です。
↓Yahoo広告 ホームページより

  

自身もインターネット広告を利用していますが、今回はその経験等を踏まえて、主に個人事業者・フリーランス、中小企業者向けに、自身でリスティング広告を行う場合のレベル感や注意点について記事にしたいと思います。

Google広告、Yahoo広告のアカウント作成

インターネット広告を始めるには、サービスを提供している広告企業において、アカウントを作成します。
広告企業としては、Facebook広告やLINE広告などもありますが、とりあえず手始めはGoogle広告、またはYahoo!広告を利用するのが王道でしょう。

↓Google広告HPより

ここでは、詳しい作成方法については触れませんが、すでに、GoogleやYahoo! JAPANのアカウントを持っていれば、手順に沿って、特に問題なく作成できるでしょう。
なお、いわゆるフリーランス(開業届未提出)の方でも申し込みは可能です。

但し、その先の注意点としては、広告したいウェブページの中に、自社(自分)の連絡先(住所・電話番号)が明記されていないと、広告承認の審査に通過できません。その為、自身の正体をシークレットで広告したい方は諦めた方が良いでしょう。

なお、個人的にはYahoo!広告の方を贔屓にしていますが、理由としては・・
・定期的に契約者向けにオンラインの勉強会がある
・チャット相談など、手厚いサポート
・ターゲット層がGoogleよりYahooとの親和性が高い

といった理由が挙げられます。(手厚いサポートはいつまで続くはわかりませんが)
但し、海外客向けにも広告を行いたい場合は、Google広告の方が利点が多いかもしれません。

次に、リスティング広告の設定ポイントをいつくかご紹介したいと思います。

検索キーワード設定

検索キーワードの設定は「完全一致」「部分一致」を基本として、「フレーズ一致」「絞り込み部分一致」といった拡張型・派生型のキーワード設定も駆使して設定していきます。
それぞれの意味は、言葉から推測されるイメージと若干異なりますが、使っているうち慣れてしまうでしょう。今回は、基本的なマッチタイプである「完全一致」と「部分一致」について補足しておきます。

・「完全一致」=設定キーワードと検索ワードが完全に一致した場合に表示(語順も判断
例:「日本酒 新潟」を「完全一致」キーワードとして入札
「日本酒 新潟」⇒表示される。
「新潟 日本酒」⇒表示されない。(語順が違う為)

・「部分一致」=設定キーワードと検索ワードが部分的に一致+検索ワードが設定キーワードと関連性が高いと判断された場合も表示されます。
例:「日本酒 新潟」を「部分一致」キーワードとして入札
「日本酒」⇒表示される。
「日本酒 新潟」⇒表示される。
「新潟 日本酒」⇒表示される。
「にいがた 日本酒」⇒表示される可能性あり(関連性が高い)

なお、最近はビックワードでの競合は激しくなっており、キーワード設定の重要性が増していますが、ニッチな市場をターゲットとしているビジネスでは、検索ワード自体の競合が少なく、設定は難しくはないかもしれません。
(注釈:ビックワード=非常に検索回数が多いワード。例:スマホ、ダイエットなど)

ジオグラフィック(地理的)なターゲット設定

また、広告を表示させるターゲット地域も簡単に選択できます。
Yahoo広告の場合は都道府県単位で簡単に選択できますし、Google広告は、より細やかな設定ができるようになっています。
↓配信する都道府県毎の設定(Yahoo!広告)

↓名古屋市内をターゲット地域とした場合(Google広告)

また、ある地点から「半径〇〇Km圏内」といった形でのターゲティングも可能です。
↓岐阜県高山市から半径410㎞圏内での設定(首都圏~関西圏+仙台・岡山あたりまでカバーできる)

さらに、外国人をターゲットにしている場合は海外地域選択も可能です。例えば、外国人観光客向けのビジネスを行っている場合は、検索キーワード+ターゲット海外地域をうまく選ぶことで、直接外国人を狙った広告も可能になります。

配信時間帯・曜日の設定、性別・年齢の設定

ある程度慣れてくるまでは、あまり設定することはないかもしれませんが、操作に慣れてきたら配信曜日・時間帯の設定や、ターゲットの性別・年齢の設定も行うことも可能です。
↓Yahoo広告設定画面

費用対効果の見極めも重要

一方で、費用対効果の見極めも非常に重要です。
最初は広告が掲載されるだけでもワクワクで、表示回数が増えるだけでも楽しいものですが、広告のクリックがコンバージョン(購買や資料請求等)の達成に繋がっているかもしっかり評価しましょう。

1日の予算は、とりあえず最初は1,000円程度で始めてみても十分でしょう。原則広告がクリックされたときのみ課金されます。
なお、私が実際行った資格試験関連の広告は、クリック率は2%・1クリック=約60円の入札広告料でした。およそ16クリックで1日1000円に達してしまいます。それでもクリックされなかった約800回・98%の広告表示だけも認知度向上に役立ちますので、クリック単価以外の効果も評価すべきです。

広告費の入金については、自動入金は避けておく方が無難です。広告機会を逃したくないかもしれませんが、放置していると思いもよらぬ金額を使用してしまう場合があります。

また、対費用効果を測る方法として、「タグマネージャー」を利用する方法があります。
これにより、ネット広告から誘導できた人が、実際に商品・サービスの購入に繋がっているかどうかを測ることができます。しかしながら、タグマネージャー設定には、ホームページへの設定も必要となり、正直ハードルも高く、なかなか自分一人でやるのは大変です。

リスティング広告の限界・今後の不安

まず最近の傾向として、広告慣れしているユーザーはクリックを避けている傾向があります。特に広告収入を狙った情報サイトには、一見広告には見えない形で紛れ込ませ、嫌な思いをしているユーザーも残念ながら増えており、今後もその傾向は続くでしょう。
その為、関心がある内容でもリスティング広告だとわかれば敢えてクリックしない層も増えています。

また、個人での広告開始のハードルが低くなった分、競合が増えて自社(自分)の広告が表示されにくいといったことが起きつつあります。結局、広告を検索上位で見てもらうためには入札単価を上げることになり、広告費がかかるわりに効果が出ないといったことも起こりえます。

最後にまとめ。

・ある程度のネット知識があれば個人でも広告設定は可能
・審査通過には、オウンドメディアにしっかり自社(自分)の情報を載せる必要がある
・検索キーワードの設定やターゲット地域選択は慣れれば大丈夫
・とりあえず1日1000円程度の予算でも実施可能
・費用対効果はこまめにチェックを。知らずにどんどんお金が無くなっていることも
・広告の費用対効果を測るタグマネージャーはハードルが高い
・本格的にやりたい場合はサービス業者の利用も検討を。但しそれなりに手数料も覚悟を
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